井岡に「ベルト返上」怪論議

2012年06月25日 12時00分

 八重樫東(29=大橋)を判定で破りWBC&WBA統一世界ミニマム級王者となった井岡一翔(23=井岡)に〝ベルト返上論議〟が起きている。

 

「王者となってうれしいです。ボクシングファンの皆さんに、見応えのある試合をすることができたかな」。激闘から一夜明けた21日、日本初の2団体統一王者はこう話した。

 

 注目の今後は、ライトフライ級に階級を上げることを宣言。父でプロモーターの一法氏(44)も「(ミニマム級王座を)いつ返上するかということだけ」と話した。

 

 今回の統一戦は、実現にあたって「勝者はWBC、WBAいずれかのタイトルを試合後10日以内に返上する」ことが条件だった。一翔は戦前から「ミニマム級でやるのは今回が最後」と公言しており、ベルトは遠からず2本とも返上するものと見られていた。

 

 ところが、関係者は意外な現状を明かす。「片方を10日以内に返上しなければならないのは変わりませんが、もう1本はしばらくの間持ち続けることになると思います」

 

 理由はライトフライ級での世界挑戦の交渉を有利にするためだという。

 

「王座を両方とも返上して〝ただの人〟になるよりは、チャンピオンのままでいた方がランク上位にすんなり入れてもらいやすい。テレビ的にも、直前まで王者でいてくれたほうが価値が高まるでしょうからね」

 

 一翔陣営では年内にも「ノンタイトル戦は挟まずに、すぐにライトフライ級で2階級制覇することが目標」(井岡弘樹会長)。WBC、WBAのどちらになるかは今後の交渉次第だが、2階級制覇のためにも、激闘の末に取った2本のベルトを両方ともに手放すのはさすがに得策ではない…と判断したのだ。

 

 では、どちらのベルトを持ち続けるのか? 一翔は「どっちも大事だけど、どちらかというと持っておきたいのはWBCのベルト」。ただ、そのベルトも通過点でしかないことは間違いない。