王者・村田諒太 インターハイ中止の高校生ボクサーにエール

2020年05月26日 18時47分

村田諒太

 ボクシングのWBA世界ミドル級王者・村田諒太(34=帝拳)が26日、今夏のインターハイ(高校総体)が中止となった全国の高校ボクシング部の主将や代表者40人を対象に、オンラインでエールを送った。

 多くの高校生にとって集大成となる大会が中止となったことに「やり切れない気持ちを抱いた」という村田。インターハイまでに高校5冠を達成し、国体に勝てば1学年上の粟生隆寛氏(36=元世界2階級王者)の記録に並ぶという状況で臨んだ近畿ブロック大会で、京都府代表のチームメートがダウンを奪いながらも判定負けをしたことで国体そのものに出られなかっただけに「気持ちは少しはわかる」と話した。

 その後、社会人も含めて競う「全日本選手権」で優勝すれば変則でも6冠を達成できると目標を切り替えて準優勝したことを例に挙げ、ボクシングを続ける生徒に「大学や2024年(パリ五輪)を目標にするのもいいと思う」と視線を将来に向けることを勧めた。

 これで引退する生徒に対しては「この悔しい、やるせない気持ちがあったからこそ、今の自分があるといえる未来の自分を作れるようになってほしい」とアドバイスを送った。

 次戦については見通しが立っていない状況で、所属する帝拳ジムも閉館中だ。「走るとか、人に会わないでできるトレーニングをしている」そうだが「試合ができるようになった時に『練習ができなくて動きが悪かった』というようになったら、コロナに負けたことになる。そうならないようにしたい」と意気込んだ。

 限られた時間とはいえ、多くの生徒の質問に真摯に答えた王者は「こうやって自分の考えをアウトプットすることで、僕も教えられている」。締めのあいさつでは「今後、後楽園(ホール)とかで見かけたら声かけてください」と呼びかけたが、早くそういう日が戻ってほしいものだ。