日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会(JPBA)は15日、オンライン上で新型コロナウイルス対策連絡協議会を開催し、7月の興行再開に向けたガイドラインの策定に着手した。

 公衆衛生学を専門とする岡山大の神田秀幸教授を招いた上で、様々な内容を協議。練習中におけるマウスピースの使用については、感染リスクが高いことから「取り扱いには十分注意してほしい」とアドバイスを送った。

 JBCの安河内剛本部事務局長(59)は「当面の間、原則としては無観客試合となる」と話しながらも「会場の規模にもよるが観客は基本3分の1くらいで、前後左右に十分距離を空けることが必要。自由席の販売はしない」と条件付きでの入場を認可する方向性を示した。

 プロスポーツ界では、13日に日本相撲協会が新型コロナウイルスの感染歴を調べる抗体検査を希望者全員に実施すると発表。日本野球機構も選手、スタッフらを対象に抗体検査や抗原検査の導入を検討していることから、安河内事務局長は「可能であれば(ボクシング界でも)選手、関係者に抗原検査を受けてもらうことは検討したい」と語った。

 ただ、神田教授は「7月から状況を見て、終息に向かっていれば、手だてを講じることが大事。100%安全というわけではない」と指摘していることから、まだまだ予断を許さない状況は続きそうだ。