JBCトップ「世紀の一戦」で大失言

2012年06月21日 10時00分

 WBC世界ミニマム級王者・井岡一翔(23=井岡)とWBA同級王者八重樫東(29=大橋)による日本初の2団体王座統一戦(大阪・ボディメーカーコロシアム)に、とんでもない冷や水が浴びせかけられていた。

「勝者は試合から10日以内に、WBCかWBAのタイトルのいずれかを返上することになります」

 19日の計量会場で響いた声の主は日本ボクシングコミッション(JBC)の森田健事務局長(77)。一部メディアが「勝者はWBAのスーパー王者になる」と報じたことに対して「それはありません」と修正したものだったが、なんと日本初の「統一王者」はわずか〝10日天下〟に終わると発表したのだ。統一戦に向けて盛り上がってきたムードが一転、現場にはなんともいえない微妙な空気が漂った。

 片方のベルトを返上しなければならない理由は、両団体とも次戦にランク1位との指名試合を義務付けているからだ。ボクシングの試合は通常3か月前後の間隔を空けるが、〝後回し〟にされた団体の指名試合は少なくとも半年。ケガでもすればそれ以上に待たされることになる。それを回避するために「WBCとWBAがこの試合を承認する条件が『勝者の10日以内の返上』でした」(森田事務局長)

 とはいえ、試合前日にわざわざ発表する必要があったのか。日本プロボクシング協会会長も務める大橋ジムの大橋秀行会長(47)は「何であの場で言う必要があったのかな?」と不快感をあらわに。八重樫も「夢がないですよね」と苦笑いした。
 ゴング目前にJBCの実質的トップから出た大失言は、今後も論議を呼びそうだ。