東京五輪ボクシング競技の運営を担う特別作業部隊の座長を務める渡辺守成氏(61)は20日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で白紙となっているヨーロッパ予選、米大陸予選について「中止ではなく延期。現在も予選の準備を検討中です」と語り、安全な開催に留意した上で改めて平等な選考を行う意向を明らかにした。

 この日の会見で日本ボクシング連盟の内田貞信会長(47)は5月の世界最終予選が行われなかった場合に国際オリンピック委員会(IOC)が世界ランキングを基に選考する提案をしていることに言及。「世界ランキング自体が2018年のものしかない。引退している人、階級が違う人もいる。選手ファーストをIOCが掲げているならあり得ない」と語った上で「平等に力を発揮できるなら(東京五輪は)1年延期がベスト」と主張したが、渡辺氏は「2018年の成績を利用する案などない。IOCのオフィシャルレターに予選を延期と記載している。そこに世界ランキングとは記載されていない」と否定している。

 なお、ヨーロッパ予選の2日間の成績は持ち越しとなり、改めて別日程で継続。世界最終予選に関しても渡辺氏は「その予定で調整している」と語った。