【ボクシング】井上尚弥4・26カシメロと3団体統一戦 異例の3週間前渡米は汗が出ないベガスの空気攻略

2020年02月01日 16時40分

ベルトを掲げる井上が統一戦に臨む

“モンスター”が異例のスケジュールだ。WBAスーパー&IBF統一世界バンタム級王者の井上尚弥(26=大橋)が、WBO同級王者のジョンリール・カシメロ(30=フィリピン)と3団体統一戦(4月25日=日本時間同26日、ネバダ州ラスベガス)に臨む。昨年11月に米トップランク社と契約してから初となる重大決戦に向けて約3週間前に渡米する方針を明かしたが、そこには過去の教訓があった。

 3団体統一戦が決まった井上は「今はワクワクしていて、早く試合がしたい。ボクシングの本場のラスベガスで、メインでできることを誇りに思う。気持ちのいいプレッシャーしかない」と話し、約3か月先のゴングが待ちきれない様子だ。

 井上が海外で試合を戦うのは、昨年5月のWBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)準決勝(英グラスゴー)と、WBO世界スーパーフライ級王者だった2017年9月(米ロサンゼルス)以来。今回は約3週間前に渡米する予定を立てているが、実は17年のロサンゼルス決戦の苦い思い出からという。

 当時は約1週間前に現地入り。減量の最終段階となる時期だったが、砂漠地帯にあるラスベガスは4月の湿度が10%台になることもあり、汗が出ずに「つらかった」と振り返る。万全の状態で臨めなかった同戦は、6ラウンド終了時に相手の棄権で勝利したが、今回は現役のWBO王者との激突。最良のコンディションがつくれなければ、井上といえども足をすくわれかねないのだ。

 本来、試合1週間前は疲労を抜きながら、体重をリミットに合わせるため、軽いトレーニングで調整する時期。それが17年はうまくいかずにコンディションにも影響を及ぼしたが「3週間前なら、まだハードな練習ができる」(井上)とあって、体重の落ち具合を確認しながら練習の強度で調整も可能。万全の体調で臨むためにも、あえて現地入りを早めるわけだ。

 特に昨年11月に米トップランク社と契約後、初のリングとあって「『パウンド・フォー・パウンド』(PFP、階級差がないと想定した場合のランク)で3位にふさわしい試合をしたい」と意気込む。PFP4位のテレンス・クロフォード(WBOウエルター級王者、32=米国)や7位のゲンナジー・ゴロフキン(IBFミドル級王者、37=カザフスタン)らを抑えて上位にいる以上、ふがいない試合はできないという事情もある。

「試合では相手をじっくり削っていく。でも1ラウンドで終わってしまうかもしれない」とコメント。本場のリングでどんなファイトを見せるのかが楽しみだ。