【ボクシング】村田諒太が豪快TKOでV1 今後も「リアルな試合」熱望

2019年12月23日 21時33分

スティーブン・バトラー(左)に強烈なパンチを叩き込む村田諒太

 ボクシングのトリプル世界戦(23日、横浜アリーナ)で、WBA世界ミドル級王者・村田諒太(33=帝拳)は同級8位の挑戦者スティーブン・バトラー(24=カナダ)を5R2分45秒TKOで下し、初防衛に成功した。

 最後は一瞬で仕留めた。右の連打でバトラーの下半身をグラつかせたところに、逆方向から左フックでアゴを打ち抜くと、バトラーはコーナーに尻から崩れ落ちる。その瞬間、レフェリーはカウントを数えることなく試合をストップ。それだけの威力を持った鮮やかなコンビネーションだった。

 試合前の控室では「絶好調だったんです。これは倒せるなと」というほど自分自身にいい感触を持っていたという。それが「思いのほかジャブが強くててこずって。これはヤバいと思ったんです」と思わぬ展開になり、左目が徐々に腫れてくる。

 だが、3Rあたりからは相手との距離感をしっかり把握し、手数で圧倒。劣勢になったバトラーはクリンチに逃れるシーンも目立つようになる。5Rは完全に試合を支配。最後は世界初挑戦のバトラーに力の差を見せつけた。

 一昨年10月に一度は手にしたベルトを、昨年10月に米ラスベガスで行われたV2戦で、ロブ・ブラント(29=米国)に判定負けして手放した。引退が頭をよぎるほどの完敗だったが「あの試合が人生最後の試合になってもいいのか?と自分に聞いたら、答えは『ノー』だった」として現役続行を決意。今年7月のリターンマッチで2R・KO勝ちして、ベルトを取り戻した。

 そんな経緯があるだけに「村田は今回、今までで一番『いい目』をしている。負けて悔しい思いをすることがどんなことか分かっただけに、もう絶対に負けたくないという強い気持ちが表れている」と関係者が言うほど、闘争心がみなぎっていたという。

 試合後のリング上では先月WBSSを制した井上尚弥(26=大橋)の名前を挙げ「皆、ナオヤを見て思ったように“リアル”との戦いが見たいんです。なので(本田明彦・帝拳ジム)会長、リアルな試合をお願いします」と言った。

 2012年ロンドン五輪で金メダルを獲得。その後、東京五輪が決まり「8年後なんて無理やぞと思ってたら、2020年もやってる。来年も盛り上げます!」とブチ上げた村田の次のマッチメークが楽しみだ。

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