【ボクシング】村田 ホテル合宿で思わぬ“原点回帰”

2019年11月29日 16時30分

村田(右)はV1戦へ向けて棒を使ったトレーニングに励む

 WBA世界ミドル級王者の村田諒太(33=帝拳)が思わぬことをきっかけに“原点回帰”した。

 同級9位スティーブン・バトラー(24=カナダ)との初防衛戦(12月23日、横浜アリーナ)に向け都内のホテルで合宿を開始している。これ自体は試合前の恒例行事だが「風呂に入った時に(自分の服を)洗っているんですよ」と意外なことを打ち明けた。

 滞在するホテルにはコインランドリーがない。とはいえ世界王者ともなれば、洋服はすべてクリーニングに出してもよさそうなものだが、それをしないのはTシャツなど練習用のウエアがほとんどだから。汗をかいてもべとつかない高機能素材のウエアは、ひと晩干しておけば乾く。それによってホテルの部屋に適度な湿度をもたらす効果もある。

 いつもは夫人が洗濯物と新しいウエアを交換に来てくれるが、家族が風邪をひいたため、万が一にも村田にうつさないように接触を避ける意味合いもある。「アマチュアで海外遠征した時も部屋で自分で洗濯するしかなくて、やっていたなあと思い出しました」(村田)

 時には先輩の分も洗うことになり、指の皮がむけたことも。「あのころに比べればいいホテルに泊めさせてもらって。恵まれてるなと」。途上国への遠征の過酷な環境でもガムシャラに戦い、ロンドン五輪金メダルまで突き進んだ当時を思い出し、格段に待遇が良くなった現在に感謝している。その環境を与えてくれる周囲へのお返しは、リングでのパフォーマンスで見せる。