WBA世界ミドル級王者の村田諒太(33=帝拳)が、ハードなスパーリングに挑んでいる。

 同級9位スティーブン・バトラー(24=カナダ)との初防衛戦(12月23日、横浜アリーナ)に向けて、村田陣営はこれまでに海外から5人のスパーリングパートナーを呼んでいたが、今週からリオ五輪ミドル級銅メダリストのミサエル・ロドリゲス(25=メキシコ)が新たに加わった。

 6人のうち2人は「力不足」と判断されてすでに離日し、現在のメンバーは4人。村田のスパーリングは基本的に月、水、金の週3日で、ラウンド数は日によって異なるが、20日は3人を相手に計7ラウンドを行った。

 4人のパートナーが村田の相手をするのは、それぞれ週2回。見ようによっては“週休5日”となるが、スパーリングをしない日はジムに来て調整の練習に努め、スパーリング時に万全の体調で臨む。村田からしてみれば、さまざまなタイプの相手が常にフレッシュな状態で向かってくることになる。非常にきついが、世界的に層の厚いミドル級戦線で生き残るにはこれぐらいの試練を乗り越える必要があるということだ。

 20日にはロドリゲスと初スパー。「(ロンドン五輪)金メダリストが、銅に負けるわけにはいかないと、ちょっとムキになった」と村田は苦笑いしながら「反応もいいし、すごくいいスパーリングができています」と、約1か月後の本番へ確かな手応えを感じている。