引退…元WBA&IBF王者・田口「ツヨカワ」の実像

2019年11月21日 16時30分

渡辺会長(右)と笑顔を見せる田口

“ツヨカワ”王者の素顔とは――。元WBA&IBF統一世界ライトフライ級王者の田口良一(32=ワタナベ)が現役引退を発表。WBA王座を7度防衛した名王者は、その風貌からテレビ局に「強くて、かわいい」をもじったニックネームをつけられていたが、実像は真逆といっていい。本人も「自分の性格は『イケイケ』『いったれ』で強気な方です」と語る。

 それが最も出たのは2013年8月の日本ライトフライ級タイトルマッチだ。挑戦者は井上尚弥。その後に3階級制覇を達成し、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)も制した怪物も、強打にひるまず前に出続ける田口を倒すことはできなかった(結果は井上の判定勝利)。

 この試合は陣営が回避を提案したのを田口本人が対戦を希望して実現。「あれがあったから世界王者になれた。以降(の相手は)井上選手より強いことはないとリラックスしてやることができた。逃げずに戦って良かった」と振り返る。

 練習では元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志氏とも対峙。基本的に「寸止め」のマスボクシングだが、たまの“誤爆”にうめき声を上げながらも6階級上の名選手相手に強さを培った。もっともこれらはリング内でのこと。20日の会見で「皆様のおかげでこのようなボクシング人生を送ることができました」と何度も頭を下げる姿は、誠実な人柄そのままだった。