【WBSS】井上尚弥の対戦 ドネアのレジェンドエピソード

2019年11月07日 16時30分

前日計量をパスしたドネア(右)と井上

 5階級制覇王者でWBA世界バンタム級スーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)が、改めて“レジェンド”としての評価を高めている。
 ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級決勝(7日、さいたまスーパーアリーナ)の相手、WBA正規&IBF王者の井上尚弥(26=大橋)は2014年4月、国内最速の6戦目(当時)で世界王座(WBCライトフライ級)を獲得。その翌月末、ドネアはWBAフェザー級のスーパー王者となった。

 この時点で2人の階級差は実に「5」だ。その後、井上は2つ上のスーパーフライ級、バンタム級と上げて3階級制覇を果たしたのに対して、ドネアはスーパーバンタム級に下げてWBO王者に。さらに再び階級を上げてフェザー級に転向したが、王座獲得はならず、今度はWBSS参戦のためなんと7年ぶりにバンタム級に復帰した。

 30代半ばで階級を一気に2つ下げるという極めて異例の行為。昨年11月のWBSS1回戦では、勝敗以前の問題として「体重をつくることで精一杯では」との前評判だった。ところがWBAスーパー王者のライアン・バーネット(27=英国)を4回終了で棄権に追い込み、今年4月の準決勝でも6回KO勝ちした。6日の前日計量でも200グラムアンダーでパス。階級の壁を軽々と乗り越え、45試合を戦ってなおもその価値を上げてきた。

 下馬評は井上が圧倒的優位だが、どんな結果になろうともドネアの功績が揺らがないことは確かだろう。