WBC世界バンタム級暫定王者・井上拓真(23=大橋)が29日、正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(33=フランス)との王座統一戦(11月7日、さいたまスーパーアリーナ)に向けて、横浜市内の所属ジムで練習を公開した。

 拓真は昨年末以来、11か月ぶりの実戦となるが「その期間の調整でいい感じに仕上がった。サウスポー対策もしっかりできたので、試合が楽しみ」と腕をぶした。

 ただ、相手のウバーリは2度の五輪出場経験があり、プロでも16戦16勝(12KO)無敗の強豪。それだけに「手数やうまさ、全体的に警戒しなければならない」と表情を引き締めた。

 当日は「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」バンタム級決勝で、WBA・IBF世界王者の兄・尚弥(26=大橋)が、WBA同級スーパー王者のノニト・ドネア(36=フィリピン)と対戦する。

 兄弟でダブル世界戦ということで、拓真は「久々の兄弟での試合が大一番。今まで以上に気合が入っている。挑戦者の気持ちでしっかり勝って、兄にバトンをつなげたい」と力を込めた。