井上が地獄の5人掛けスパー

2013年06月22日 16時00分

 怪物ボクサー・井上尚弥(20=大橋)に“地獄の5人掛けスパー”が持ち上がった。今夏の日本ライトフライ級王座挑戦へ向け19日、同級1位の井上は横浜市内で練習を公開。4月のデビュー3戦目で右拳を痛めてからは、本格的なスパーリングは初めて。それでも1階級上のフライ級でWBA世界6位の村中優(28=フラッシュ赤羽)を相手に終始圧倒。村中も「強いです。今までやったことがないレベル。本能的にやばいと思う相手だった」と、力の差を認めたほどだった。

 

 王者・田口良一(26=ワタナベ)との王座戦までに、WBC世界フライ級王者の八重樫東(30=大橋)とのスパーリングも行う予定。世界王者と練習できるとは恵まれた環境だが、“怪物”らしい悩みもある。

 

「八重樫とならお互い緊張感を持ってできる相手。というか、他の相手だと、井上のほうが練習にならないというか、余裕を持ってしまうんですよね」(大橋秀行会長)

 

 井上が真剣勝負でラウンドをこなせる相手がなかなか見つからない状況。だからといってこの先、毎回八重樫にお願いする…というわけにもいかない。

 

 そこで、大橋会長は「普通ではあんまりないですが、井上に対し5人が入れ替わり交代で対戦するというやり方も考えなければ」。まるで相撲の申し合い稽古。ボクシングでは異例の5人掛けスパーリングを計画中だ。

 

 この日の井上は「久しぶりにしては良かったと思う。練習できない間は左の練習をしていた。左もパワーはついてきたかな」と爽やかな笑顔。日本王者、そして国内史上最速の世界奪取へ、あらゆる強化を図る。