亀田和毅なぜフィリピンで世界戦?

2013年06月10日 16時00分

兄・興毅(左)とポーズを決める和毅

 亀田三兄弟の三男、亀田和毅(21=亀田)が8月1日にフィリピン・セブ島でWBO世界バンタム級王者パウルス・アンブンダ(32=ナミビア)に挑戦することが発表になった。勝てば日本初のWBO世界王者。さらに世界初の3兄弟世界王者となることで陣営はギネスへの申請も明言した。そんな歴史的一戦を、強敵相手にフィリピンで開催。亀田家らしくないマッチメークの背景を探ってみると――。

 

「亀田家の最終兵器」がプロ28戦目で、ついに世界に初挑戦する。王者のアンブンダは20戦全勝(10KO)の強敵。2004年アテネ五輪ではベスト8に進出した実力の持ち主だ。

 

 兄の興毅(26)と大毅(24)はこれまでに計17回の世界戦を行っているが、すべて国内での開催だった。和毅が海外で挑戦しなければならない理由は、日本ボクシングコミッション(JBC)に「WBO、IBFのタイトルには日本、東洋太平洋または世界王座経験者でなければ挑戦できない」との内規があるためだ。そこで時差が1時間しかなく、テレビ中継(TBS系列を予定)にも都合のいいフィリピンが開催地に選ばれた。

 

 ただ、JBC管轄下の選手が海外で世界王座を奪った例は、1992年の平仲明信(メキシコ)を最後にない。和毅も「オッズも、俺の方が悪いらしいな」と認めており、どうみても分の悪いマッチメーク。世界戦が「王座決定戦」だったり、防衛戦で世界ランク10位以下の挑戦者を迎えたりで、「亀田流」ともやゆされてきたこれまでの亀田家のマッチメークとは明らかに違う。

 

 これについて長兄でWBA世界バンタム級王者の興毅はこう述べた。「それでも俺らのことをあれこれ言うヤツはおるやろけど、もう言っててむなしくなるんと違うか? 四の五の言うんやったら、世界王者になってみぃ!」。正規王者との無敗対決を制して王者となれば、日本ボクシング史に残る快挙。つまり“アンチ”を黙らせるためのマッチメークだというのだ。

 

 さらに、JBCから「資格取り消し」処分を受けている父・史郎氏(48)も、海外ならセコンドに就けるというメリットもある。「三兄弟世界王者は亀田家の昔からの夢。一回で取って、ギネスに載って、俺の時代が来るで」と和毅は豪語。確かに、結果を出せばビッグマウスを叩く資格のある一戦。勝って長く続いた亀田批判を封じ込めることができるか。