WBO世界フライ級王者・田中恒成(24=畑中)が24日、同級1位ジョナサン・ゴンザレス(28=プエルトリコ)とのV2戦(8月24日、愛知・名古屋市の武田テバオーシャンアリーナ)に向けて、名古屋市内のジムでスパーリングを公開した。

 ゴンザレスがスピードのあるサウスポーということで、その対策として関西のホープ、WBCユースライトフライ級王者・加納陸(21=大成)がスパーリングの相手に選ばれた。

 田中もゴンザレス同様にスピードが持ち味。ただ最近はパワー偏向となっていた。そのためV2戦が発表されてからの2か月は「スピーディーな動きを取り戻したい」と、速さを意識した練習を積んできた。

 スパーリング後、加納は「軽いパンチがなく、一発一発が重い。とにかく速い。同じパンチはもらわない。当然ですけど、さすが3階級王者だと思いました」と王者に感服。

 田中は「スピードは十分に強化できていると思う。もともと持っているものなので、それを思い出してきた。左右よりも前後の動き。(パンチを)当てるより、もらわないことを意識した」と話した。

 25日からは田中が大成ジムに出向き、27日まで加納を相手に練習するという。プロでは2度目の対戦というサウスポー対策と、さらなるスピード強化へ残り1か月、集中する。