ボクシングWBA世界ミドル級タイトルマッチ(12日、エディオンアリーナ大阪)で同級4位の村田諒太(33=帝拳)とのリターンマッチを行う王者のロブ・ブラント(28=米国)が4日、東京・新宿区の帝拳ジムで公開練習を行った。

 これがサウル・アルバレス(28=メキシコ)を筆頭に、ゲンナジー・ゴロフキン(37=カザフスタン)やダニエル・ジェイコブス(32=米国)といったスーパースターが居並ぶミドル級で王座に君臨する貫禄か。昨年10月にラスベガスでベルトを奪い取った村田との再戦について「彼は前回よりスピードアップしてくるだろうけど、その対策はしているからパンチを当てることはできないと思う」と言い切った。

 練習前の会見では開口一番「こんなにたくさん(の報道陣が)集まってくれてありがとうございます」と話すなど、普段の態度は非常に紳士的。28日の来日後は、午前に練習するという米国と同じルーティンを守り、この日も午前中に本来の練習をしていたため、ごく軽く動くのみとも思われたが、ミットやサンドバッグ打ちを30分以上披露するサービス精神を発揮した。

 V2戦となる今回をクリアすれば、その後は前出の大物たちとのビッグマッチの可能性も高まる。

「まずはムラタを倒すことから始まる」と目前の一戦に集中しつつも「自分の人生が変わるであろう試合。この結果によって、私たちの未来は左右に分かれる」と話したブラントは、自身が進む分岐点の先には、輝く未来が待っていることを信じている様子だった。