井上尚弥 WBSS決勝日本での開催希望も大きな壁

2019年05月22日 16時30分

出迎えにきていた長男の明波(あきは)くんに耳をいじられた井上は表情を緩ませた

 ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級準決勝(18日)でTKO勝ちしたWBA&IBF世界王者の井上尚弥(26=大橋)が21日、英国から帰国した。秋ごろに予定される次戦に向けて「せっかくの決勝なので、日本でやりたい気持ちはあります」と話した。

 ファイナルの相手は日本でも人気のある5階級制覇王者のWBAスーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)。スター選手との“最終決戦”とあって注目度も高まっている中、日本開催で問題となるのは会場だ。

 都内で収容1万人クラスのアリーナは、来年の東京五輪に向けて軒並み改修中。井上は「地方でもいいです」と言うものの“五輪余波”で大規模なスポーツイベントやコンサートなどは、各地方に進出しており、今から会場を確保するのは困難を極めるという。

 ならば、国内ではマイク・タイソン(米国)が東京で2回と、辰吉丈一郎(49)が大阪で1回の計3例しかない「ドーム開催」が思い浮かぶ。だが「ドームは無理らしいですよ」とほかならぬ井上がダメ出しした。WBSSは、リングサイドの上下から照明を駆使する演出が特長。野球用に造られたドームでは天井が高すぎて、照明機材がつるせないのだ。

 また海外からも決勝開催を希望する声が上がっている。衝撃のKOでアピールした「モンスター」の誘致合戦となった場合、WBSSはより高い金額を提示する都市で行うというビジネス優先のスタイル。この1年(3試合)で井上がリングで戦った時間はわずか441秒だが、開催地決定まで時間がかかりそうだ。