サウル・アルバレスが判定勝ちで3団体統一ミドル級王者に

2019年05月05日 14時54分

【ネバダ州ラスベガス4日(日本時間5日)発】WBAスーパー&WBC世界ミドル級王者サウル・アルバレス(28=メキシコ)が当地のT―モバイルアリーナで、同級IBF王者ダニエル・ジェイコブス(32=米国)を3―0の判定で下し、3団体統一王者となった。

 前日の計量後のフェースオフからヒートアップしていたのとは裏腹に、試合は穏やかな立ち上がり。1ラウンドは開始から30秒ほど、お互いにほとんどパンチを出さず、様子見の展開が続く。

 先に手を出したのはアルバレスだ。左を細かく当ててペースを握ろうとしたのに対し、ジェイコブスは本来の右構えから左にスイッチするなどして、決定的なパンチは当てさせない。

 大きな盛り上がりに欠けた試合は最終12ラウンドの開始直後、右を空振りしたジェイコブスがバランスを崩してリングに手をつくが、これは「スリップ」。レフェリーは一度試合を止め、濡れたキャンバスをタオルで拭いた。

 想定外の“小休止”が展開に何らかの影響を与えるかとも思われたが、試合は最後まで一進一退のまま。ジャッジは115―113が2人、もう1人は116―112と全員がアルバレスを支持。3―0の勝利となった。

 前日計量はアルバレスが200グラムアンダー、ジェイコブスはリミットの72・5キロ(160ポンド)でパスしていた。

 ところが米スポーツ専門チャンネルESPNによると、リミットが170ポンド(約77・1キロ)に設定されていた当日計量で、アルバレスは169ポンド(約76・6キロ)でパスしたのに対して、ジェイコブスは173・6ポンドと約1・6キロもオーバーしていた。

 1ポンドにつき25万ドル、計100万ドル(約1億1000万円)のペナルティーをジェイコブスが支払うことで試合は予定通り行われたが、下馬評で不利の予想が多いジェイコブスが、ファイトマネーの1割を没収されてでも不利を補いたかったのでは?との臆測も出た。

「カネロ」のニックネームで知られるアルバレスは昨年9月、ゲンナジー・ゴロフキン(37=カザフスタン)との“世紀の一戦”で判定勝ちして2つの王座を獲得。12月にはタイトルを保持したままWBAスーパーミドル級の王座にも挑戦して勝利したが、今回は本来のミドル級に戻っての戦いとなった。

 一方のジェイコブスは2014年8月にWBAミドル級の正規王者になった後、4度防衛。17年3月にゴロフキンに判定負けして“無冠”になったもが、昨年10月に空位だったIBFミドル級王座を獲得して、今回の統一戦に臨んでいた。