「特番」連発で全国的に盛り上がる!? WBO世界フライ級王者の田中恒成(23=畑中)が22日、初防衛戦(3月16日、岐阜メモリアルセンター)に向けてスパーリングを公開した。

 元WBA&IBF統一ライトフライ級王者の田口良一(32=ワタナベ)を迎え撃つにあたり、フィリピンから呼び寄せたパートナーは2人。この日はバンデージ巻きのスペシャリスト、永末貴之氏も合流した。さらに、今回の公開練習には地元名古屋のテレビ局CBCだけではなく、TBSも東京から取材に駆けつけた。「今のボクシング界でいいカードだと思うし、放っておいても熱い試合になりますから」と王者が自ら言い切る注目マッチは、自身2度目の全国生放送となる。

 昨年9月に前王者の木村翔(30=青木)に判定勝ちし、世界最速タイの12戦目で3階級制覇を達成した。「年間最高試合」に選ばれた激闘だったが、テレビは名古屋地区のローカル放送だけで他のエリアでは見られない“幻の名勝負”だった。

 一方、相手の田口も一昨年大みそかに統一王者となった試合が「年間最高試合」に選ばれた。直近2年で国内最高峰マッチの勝者同士が直接対決するという、屈指の好カードをテレビ局も放っておかない。純粋な「特別番組」ではないものの、試合の週には30分ほどの特集コンテンツが2~3回オンエアされる“厚遇”が予定されており、田中も「励みになりますね」と笑顔で話す。

 試合のチケットは先月から「チケットぴあ」で発売した分がすでに完売。ジムで売る予定のものを急きょ回して、26日から追加販売されるほどの人気となっている。スパーリングではバンタム級の元世界ランカーをグラつかせるシーンもあるなど順調な調整ぶりを披露。悲願の全国区となれるか勝負どころだ。