ひと足早い“夢対決”の狙いは…。WBC世界ライトフライ級王者の拳四朗(26=BMB)と前IBF世界ミニマム級王者の京口紘人(25=ワタナベ)が13日、東京・後楽園ホールで3分2ラウンドの“スペシャルスパーリング”を行った。

 拳四朗は30日に東京・大田区総合体育館でサウル・フアレス(28=メキシコ)とV5戦。京口は大みそかにマカオで2階級制覇をかけてWBA世界ライトフライ級スーパー王者ヘッキー・ブドラー(30=南アフリカ)に挑戦する。世界戦を目前に控える選手同士の公開スパーは超異例だ。

 ボクシングファンの注目が集まる中で始まった“決戦”は互いに一歩も譲らず、あっという間に終了のゴング。京口が「この階級では拳四朗選手が一番強い。自分も王者になって最高の舞台で戦いたい」と対戦をアピールすると、拳四朗も「年末2人で勝って、来年(統一戦を)やれれば」と受けて立ち、場内は大いに盛り上がった。

 異例のタイミングでスパーを行った理由について拳四朗は「ジムでやろうと言っていたのに、話が大きくなっただけ。深い意味はない」とかわしたが、年末の大一番、さらに来年以降の対戦実現へのアピールも兼ねていたことは明らかだ。アマチュア時代には4度対戦し、拳四朗の3勝1敗。世界ベルトを手にした2人の激突は実現なるか。