いよいよ来年か――。東洋太平洋(OPBF)フェザー級タイトルマッチ(3日、後楽園ホール)は、王者の清水聡(32=大橋)が同級6位の上原拓哉(23=アポロ)に3回1分26秒、TKO勝ちでV4に成功した。試合後、所属ジムの大橋秀行会長(53)は「チャンスがあれば次にでも」と来年にも世界挑戦させる意向を明かした。

 プロ戦績は清水が7戦全勝、上原も16戦全勝という強打者対決。立ち上がりはお互いに様子を見る展開も、2回に清水が3度のダウンを奪い、続く3回に左ストレートを被弾した上原が崩れ落ちるように倒れると、レフェリーはカウントせずにストップした。

 清水は「今までで一番よかった試合」と自画自賛する一方で「アッパーを練習していたので出したかった。でも、アッパーは接戦にならないと出ないので…」と一方的な展開にやや不満顔だ。

 デビューから8戦8KOとなったが、戦った最長は8ラウンド。世界戦の12ラウンドは未知の領域ということで「パンチをもらうこともあると思うのでクリンチとかの技術も必要。だから長いラウンドやりたかったんですけど、仕方ないですね」と世界挑戦への予行演習をもう少しやりたかった様子だ。

 フェザー級は3階級制覇王者でWBAスーパー&WBCダイヤモンド王者のレオ・サンタクルス(30=メキシコ)を筆頭に、世界的に層が厚い階級。それだけに挑戦自体が容易ではない。とはいえ清水も来年3月で33歳になる。来年こそロンドン五輪バンタム級銅メダルに続く勲章を手に入れたいところだ。