【ネバダ州ラスベガス18日(日本時間19日)発】ボクシングのWBA世界ミドル級タイトルマッチ(日本時間21日)でV2戦を行う王者の村田諒太(32=帝拳)が、同級3位の挑戦者、ロブ・ブラント(28=米国)とともに、試合会場のパークシアターで記者会見に臨んだ。

 今回の興行のプロモーターでもあるトップランク社のボブ・アラムCEO(86)を挟んでブラントと壇上に座った村田は、世界王者となってから初の聖地での戦いを前にしても「緊張、というのは全くないです」の言葉通り、実に落ち着いていた。

 今回の相手のブラントは、WBAが対戦指令を出したランク最上位扱いの「指名挑戦者」。そのため村田も「指名試合をやれることがありがたいし、モチベーションは高いです」と話す。

 それでも「リングで何か特別なことができるわけじゃない。結局は練習でやってきたことしかできない」と必要以上に意気込むことなく、淡々と言った。

 会見を終えるとラスベガス市内にある、ジムの同僚で3階級王者のホルヘ・リナレス(33=帝拳、ベネズエラ)のプライベートジムに移動して練習した。

 夏の昼間は猛烈な暑さになる砂漠気候で、ホテルによっては「暖房」の設定がないラスベガスで、30度近い室温にできる環境に「こっちに来る前は乾燥していてどれだけ汗が出るか不安だったけど、これだけ汗をかければ体重がどれぐらい落ちるか計算できるので、ありがたいです」と大量の汗をしたたらせながら、明るい表情で話した。

「この試合の結果によって、すべてが変わると思う」との言葉で表現した、聖地での防衛戦のゴングは間もなく鳴らされる。