井上尚弥が「WBSS」のサッカーW杯並み運営規模に「気持ち上がる」=ボクシングWBSS

2018年09月29日 16時30分

気合のこもったスパーリングを披露した井上。試合が待ちきれない様子だ

 各団体の王者とトップランカーの計8人だけが出場する「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ」(WBSS)バンタム級トーナメント1回戦(10月7日、横浜アリーナ)を控えたWBA世界同級王者、井上尚弥(25=大橋)が28日、横浜市内で公開練習を行った。日本では初開催となるビッグイベントを目前にし、万全の仕上がりを強調した。一方で、その階級の最強王者を決めるエリート大会とあって、周囲のスタッフは右往左往。関係者が驚がくした破格の運営規模の概要とは――。

 元WBA同級スーパー王者、ファンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国、顔写真)との試合は、井上にとっては5月に獲得したWBA王座のV1戦も兼ねている。それでも「WBSSへのチャレンジ、という気持ちが強くて、防衛戦という気持ちはないです」と話すように「最強王者決定トーナメント」の開始が待ちきれない様子。この日は3ラウンドのスパーリングで鋭い左右のストレートを披露し、好調をアピールした。

 昨年9月に始まった第1回大会はクルーザー級とスーパーミドル級で行われた。2シーズン目となった今回は初の日本開催となるが、未知の大会の規模は驚くほど桁違いだ。WBSSは「世界中どこの会場でも同じ雰囲気で行われる」というポリシーがあるため、主催者側が伝えてきた来日スタッフの数は、なんと160人にも上った。

 ゴルフのように広大な敷地で100人超の選手が同時進行でプレーするわけでもなく、テニスのようにサブのコートが何面もあるような大会ではないのに、サッカーのW杯決勝と同等の運営態勢。受け入れる日本側はこの人数分の宿泊ホテルの確保が求められたが、試合は3連休の中日に行われるとあって、かなりの労力を費やした。

 日本で中継するフジテレビや、警備、さらに会場内の誘導をするアルバイトなどはこの160人とは別。日本のボクシング大会運営では経験したことのない人数だけに、一体どんな雰囲気になるのかが楽しみなところ。井上も「派手な雰囲気になれば気持ちも上がる」と期待している。

 これまでは、強すぎて防衛戦の相手探しに苦労させられた井上だが、今回の相手のパヤノは7月にモスクワで行われた組み合わせ抽選会で自ら指名しただけに「燃えるものがありますね」とモチベーションは高い。その試合に向け「過去最高に追い込んできた」と打ち明けた。

 パヤノは元スーパー王者の肩書があり、井上にとっては久々のサウスポー。「油断できる相手じゃない」と言いつつも「しっかり完封するつもりで戦いたい」。優勝してバンタム級最強を証明するために、誰が見ても疑う余地のない勝ち方を見せるつもりだ。