WBO世界フライ級タイトルマッチ(24日、名古屋・武田テバオーシャンアリーナ)の予備検診が22日、名古屋市内のCBCテレビで行われ、3度目の防衛戦となる王者・木村翔(29=青木)が、同級1位で元2階級王者の田中恒成(23=畑中)を数値的には若干上回った。

 この日計測された数値によると身長は1ミリ、首周りは2・1センチ、胸囲は1・8センチ、王者が上回った。両者が対面するのは7月に中国・青島で行われた木村のV2戦以来。約2か月ぶりに間近で見た相手の印象を王者は「減量してるから、シュッとして見えましたね」と話した。

 減量の方はあと約2キロ残っているが、この日の名古屋は気温30度超。前日(21日)の東京より10度は高く、夏のような日差しで「サウナスーツ着て、そのへんをちょっと歩いたら落ちそうですね」。もっとも「それをやると疲れちゃうんで、やめときます」と体調管理を優先させた。

 東京からの新幹線移動は「グリーン車に乗るには、まだまだ防衛(回数が)足りないです」(有吉将之会長)と普通車を利用。どこまでも「雑草王者」らしさは変わらない。

 一方、WBA世界ライト級王者ワシル・ロマチェンコ(30=ウクライナ)が持つ世界最速3階級制覇(12試合)の記録に並ぶことを目指す田中は「リミットまであと500グラムです。予備検診の時点での体調は今までで一番楽」とライトフライ級から転級したことで1・9キロ、減量が楽になった恩恵を実感している様子だった。