5月にWBA&IBF世界ライトフライ級統一王座から陥落して進退を保留していた田口良一(31=ワタナベ)が20日、現役続行を正式に発表した。

 日本初の「統一王者の防衛戦」だった5月のヘッキー・ブドラー(30=南アフリカ)戦は0―3の判定負け。ベルトを失ったショックは大きく、第2の人生を本気で考えたという。「飲食店をやることに興味があったので、リピーターを増やすにはどうするかという内容の本を買いました」(田口)

 業種についても「麺系」とまで具体的に定め「ラーメンは競争が激しいからパスタかうどん、そばで」とも決めていた。それも「自分で店に出たいと思ってました。最初にバイトしたのが喫茶店で、その後も居酒屋とかでキッチンに入ったこともありますし」と自ら腕を振るう気満々だったのだ。しかし、時間がたつにつれてブドラーへのリベンジの思いが強くなり、現役続行を決意。この日の発表となった。

「引退するならもっと派手に。不完全燃焼のままで終わるのは何か違う」と語ると「飲食店は、もうちょっと後でもできますから」。今後はブドラーとの再戦を軸に、王座奪還後は1階級上のフライ級も視野に入れている。第2の人生の前にまずはブドラーを“料理”して復帰を飾りたい。