ボクシングのWBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪(27=伴流)が、米国への本格進出を見据えて英語力に磨きをかける。

 7月28日に米国・フロリダ州で行われた王座決定戦での戴冠は、日本人では37年ぶりとなる米国での世界王座奪取の快挙だった。以前から試合前はロサンゼルスでのキャンプを恒例にしていることもあり、試合前の会見なども積極的に英語で話していたが「ちゃんと勉強したことがないので、文法とかがメチャクチャ。次に(米国で)試合があったらもっとしゃべりたいので、9月から英会話に通います」。

 年末ごろにV1戦が組まれる可能性があり、長期にすると頓挫してしまう恐れもあることから、申し込んだのは2か月で30回という短期集中コース。ここで日常会話を基本から学ぶという。

 たとえ流ちょうではなくても「英語で話そう」という姿勢は、米国では好意的に受け止められる。王者になった直後からはSNSに英語のメッセージもくるようになったという「国際派ボクサー」として、自分の言葉でじかに、より多くの情報を発信することを目指すというわけだ。

 26日は、地元の東京・江東区で約250人を集めて祝勝会が開かれた。生まれも育ちも東京だが、今後は関西や四国、九州でも100人規模の祝勝会が行われるという人気ぶり。今までにはいなかったタイプのボクサーの、今後の活躍に注目だ。