WBO世界フライ級王者・木村翔(29=青木)が20日、都内で記者会見を行った。

 内容は9月24日に名古屋・武田テバオーシャンアリーナで行われる同級1位・田中恒成(23=畑中)とのV3戦。試合の概要については、すでに先月31日に畑中ジムが名古屋で発表していたため、目新しいものは何ひとつない珍しい会見となった。

 ならば名古屋で2人が同席して会見すればよかったように思えるが、木村は先月27日に中国・青島でV2戦を行った直後だった。青木ジム・有吉将之会長(44)は「そのタイミングでぐらいしか休ませられなかった。会見にも呼ばれたけど、あくまで王者はウチ。それを名古屋まで出向く必要はないと木村には言いました」とやや怒りがこもった口調で説明した。

 この試合は日程も場所もV2戦が行われる前から決まっていた。同会長は「WBOの指名期限が9月なのと、木村は試合がないと練習に来ないので、教える方としては2か月の方が(試合間隔があくよりも)楽です」と冗談を交えて話したが、あまりに挑戦者のペースで物事が進むことに、思うところがあるようだ。

 当の木村も「(V2戦の)疲労は1週間で取れたけど、その後遊べなかった怒りをぶつけてKOで勝ちたい」とキッパリ。3階級制覇の世界最速タイ記録を懸けて挑んでくる田中と、見応えのあるファイトを見せてくれそうだ。