16日の東京・後楽園ホール大会で2度目の防衛戦を行うボクシングのIBF世界スーパーバンタム級王者・岩佐亮佑(28)が8日、所属する千葉・柏市のセレスジムで練習を公開した。

 相手は指名挑戦者かつ無敗のサウスポーで、同級1位のTJ・ドヘニー(31=アイルランド)。岩佐は合計70ラウンドのスパーリングを消化し、これまで避けていた下半身強化に取り組むなど準備を整えてきた。減量も順調で「今のところ絶好調」と精神的なゆとりをうかがわせた。

 この日はヘッドバンドにゴムで結ばれたテニスボールを打ち返すトレーニングも披露。「本当に効果があるか分からない」と苦笑しつつも、抜群の動体視力をアピールした。

 V2戦が決定後、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏(35)からサウスポー対策として「ジャブの差し合いですね」と助言を受けた。岩佐は「それを意識して。1回でも長く守り続けるのが目標。日本記録を超えたい」と長期政権樹立を誓った。

 アマチュアの日本ボクシング連盟の不祥事で、業界は全体的な印象が悪化している。岩佐は「同じ名前を使っている以上は、イメージを一緒にされてもしょうがない。きれいなリングで一生懸命やって、その姿を一般の人に見せれたらいいなと思います」と話し、世界王者としてボクシングのイメージアップにひと役買う決意も示した。