ボクシングの日本スーパーフェザー級王者・末吉大(27=帝拳)が30日、東京・後楽園ホールで、挑戦者の同級1位・東上剛司(37=ドリーム)を3―0の判定で破り、2度目の防衛に成功した。

 8ラウンドTKO勝ちした2月のV1戦ではダウンを喫するシーンもあった末吉だが、初回の中盤に右のオーバーハンドを鮮やかにヒットさせて幸先良くダウンを奪う。早期KO決着もあるかと思われた。

 しかし、プロ35戦目にして念願の初タイトル戦で、「これがラストチャンス」の意気込みでリングが上がった東上も2ラウンドに猛反撃を見せる。

 その後は末吉が主導権を握り、5ラウンド終了時の公開採点は「50―44」が1人で、残る2人は「49―45」。逆転には前に出るしかなくなった東上は捨て身の攻撃を仕掛ける。

 採点結果はジャッジ3人全員が「98―91」と差が開いたものの、最終ラウンドは激しい打撃戦となり、会場は大いに沸いた。

 試合後の末吉は「ガラにもなく打ち合いをしてしまった」と反省の言葉を口にしながらも、現在WBOで7位にランクインしていることもあり「世界を目指す上では、やっておかなければならないことだから収穫です」とも話した。