「はぐれIGF軍団」団長の“野獣”藤田和之(45)がRIZINへの“リベンジ出撃”を宣言した。藤田は4月17日に行われた「RIZIN・1」で約2年4か月ぶりに総合格闘技に復帰。チェコの新鋭、イリー・プロハースカ(23)と対戦したものの、1ラウンドでTKO負けを喫した。その後の状態が心配されたが、闘争心は燃え上がったままだ。野獣は雪辱に向け、すでに再始動している――。

 藤田は「RIZIN・1」で衝撃的な敗戦を喫した後、公の舞台から遠ざかった。試合直後の会見も行わず、唯一その姿を現したのは1日に行われた、はぐれ軍によるFMWへの絶縁を宣言する会見だった。しかしその席に藤田は盟友の“悪魔仮面”ケンドー・カシン(47)に付き添われる形で登場。会見でも「ここはどこだ?」「早く飯に行こう」などと一人だけ会見内容と無関係な言葉を繰り返すばかりで、敗戦によるダメージの影響が心配されていた。

 それも無理はない。相手は昨年末に石井慧(29)を96秒殺したプロハースカとはいえ、必勝を期した総合格闘技復帰戦で敗北。グラウンドで11発のパンチを浴びせるなど見せ場をつくったものの、焦りから逆転される悔いの残る内容だったからだ。

 しかし、野獣はそんな心配をよそに復活を宣言する。「体の状態に問題はない。すでに練習も再開しています。これから、また」と鼻息荒く明かす。プロハースカ戦については「焦りが出た? まあそうかもしれないですね…。ただ、結果は結果なので。しかし、あの試合で今のRIZINのトップを体で感じることができた。(RIZINのリングは)熱かったと思う」と話した。

 今後のRIZIN参戦についても「久しぶりでしたからね。これからまた…オファーを頂ければね」と笑顔で意欲的な姿勢。野獣は、敗戦でショックを受けるよりもむしろ、それをきっかけにさらに闘志をみなぎらせていたのだ。

 RIZINは今年、無差別級グランプリの開催を予定しているが、それについても「オファーがあれば、グランプリも出ますよ」と目をギラつかせた。「俺は戦うことが好きだし、リングの上が“いき場所”ですから」と迷うことなく口にする。リベンジに向け、次なる復帰の舞台が期待されるところだ。