ヒクソン独占激白「次男クロンVS山本アーセンは総合格闘技の将来を担う試合になる」

2015年11月11日 10時00分

現在の心境を語るヒクソン

 新格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND―PRIX」(12月29、31日、さいたまスーパーアリーナ)に次男のクロン・グレイシー(27)を送り込むヒクソン・グレイシー(55)が9日、本紙の単独インタビューに応じた。クロンは大みそか大会で、レスリング元世界女王・山本美憂(41)の長男で、UFCファイターの山本“KID”徳郁(38)のおいに当たる山本アーセン(19)と対戦。ヒクソンは息子の現在や、自身の復帰問題などについて激白した。

 ――クロンの現状は

 ヒクソン:デビュー戦(2014年12月23日「REAL1」のキム・ヒョンス戦)から毎日トレーニングを欠かしていない。今はニック・ディアス、ネイト・ディアス、ギルバート・メレンデス、ジェイク・シールズ(いずれも柔術を基礎とした総合格闘家)ら非常に質の高いスパーリングパートナーと練習をしている。

 ――デビュー戦は初回1分5秒、腕ひしぎ十字固めで圧勝した

 ヒクソン:この1年で打撃も上達した。ただ彼は柔術の代表という意識が強い。最終的にはグラウンドに持ち込んでサブミッションを狙いにいくだろうね。

 ――アーセンについて

 ヒクソン:正直そこまで知らないんだ。ただ彼がチャンピオンを育てる家系に生まれたというのはよく分かる。なのでタフなレスラーだと思うが進化の途中。MMA(総合格闘技)の将来を担う試合になるのは間違いない。

 ――“一族対決”だ

 ヒクソン:非常にドラマ性がある。2人とも歴史ある一家のニュージェネレーション。世に出る一歩としては良いストーリーになる。

 ――あなたと高田延彦統括本部長(53)との一戦でPRIDEは幕を開けた(1997年10月)。そのスタッフが携わる大会に息子が出場

 ヒクソン:「起こるべくして起きた偶然」だと思う。私が日本で約20年前に試合をし、今度はクロンが大きな舞台に上がる。願わくばあと20年現役を続けてもらいたい。その素晴らしいスタートラインにしてほしいね。

 ――MMAは現在、米国UFCが独走状態だ

 ヒクソン:確かに。しかし、UFCのルールは選手の武士道精神をそいでしまった。例えば1ラウンドが5分に短くなることで、技術がない選手は瞬発力、爆発力でごまかそうとする。またラウンドマストのポイント制にすることで「勝ちにいく」という姿勢から「負けない」という考えに変わった。「勝ちにいく」というのが真の戦闘であり、武士道精神。UFCはUFCでいいけれど、自分としてはもう見る意味はなくなったと感じている。

 ――あなたの後に「最強」の名をほしいままにしたエメリヤーエンコ・ヒョードル(39)が復帰

 ヒクソン:彼は素晴らしいファイターだ。復帰を判断したことはとても評価している。応援しているし頑張ってほしい。

 ――RIZINは40歳以上の「マスターズクラス」構想もある。復帰は

 ヒクソン:それはまずないだろう。自分に対して証明するものは何もないし、すべてやりきった。今の目標は常に自分がハッピーでいられる生活を送ることだ。

 ――コンディションは良さそうに見えるが…

 ヒクソン:そう見えるかい? 全然見かけ倒しだし、私はいい役者なんだろうね(笑い)。実際は慢性的なケガとつきあわなければいけない。選手として与えられた時間はもう終わったよ。