新格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND―PRIX」(12月29、31日=さいたまスーパーアリーナ)の記者会見が9日、都内で行われ、レスリング元世界女王・山本美憂(41)を母に、山本“KID”徳郁(38)をおじに持つ山本アーセン(19)の総合格闘技デビューが決定。ヒクソン・グレイシー(55)の次男クロン・グレイシー(27)と“一族対決”に臨む。

 9月ごろにオファーを受け練習を始めたというアーセンは「グレイシー一族は絶対に諦めない。なので体力勝負。タフな試合になる」と語りつつも「日本人として、アーセンとして負けたくない。ぶっ飛ばして勝ちたい」と一個人として結果を出すと宣言した。

 同席した祖父でミュンヘン五輪代表の山本郁榮氏(70)は「アーセンの良さはひるまないこと。3歳のときからチャンピオンになるまで試合でひるんだことはなく力を出し切る。グレイシーも素晴らしいが、私たち山本ファミリーもずっと世界チャンプを出してきた。そのDNAを見てほしい」と期待を寄せた。

 また美憂は書面で「今回のRIZIN出場に関しましては、本当に突然のことで大変驚いています。本人もいろいろ考えた上での決断と思いますし、決断したからには母親として全力で応援したいと思っています」とコメント。

 一方、トレーニングキャンプ中のため欠席したクロンに変わり登壇したヒクソンは「チャンピオン同士の試合。MMAの将来を担う試合になる。結果は神のみぞ知るです」としながらも「クロンは毎日激しいトレーニングを積んでいる。状態は100%です」と自信たっぷりの様子だ。

 クロンはVTRで「彼はとてもタフなレスラー。日本で有名な山本家で育っている。若くて才能あふれる期待の星だ。境遇が僕に似ている。ただ僕にとって試合は対戦相手など関係ない。勝っても負けても結果だけが歴史に残る」と淡々と感想を述べた。

 榊原信行実行委員長(51)によると、両者の激突は大みそかになる予定。一族対決はどんな決着を見せるのか?