ミルコUFC電撃復帰 IGF大混乱

2015年01月22日 16時00分

UFCへの復帰が決定したミルコ。IGFのベルトは…

 IGF王者のミルコ・クロコップ(40=クロアチア)が21日、世界最大の総合格闘技団体「UFC」に電撃復帰したことが分かった。現役チャンピオンの流出に、IGF側は大混乱。ミルコに連敗している石井慧(28)にとっても恩師の訃報に続くショックなニュースとなった。

 

 UFCはこの日、公式ホームページで「CRO COP RETURNS TO THE OCTAGON(ミルコがオクタゴンに帰ってくる)」と大々的に正式発表した。ミルコ本人も自身のHPで「キャリアの終わりまでにいくつかやりたい戦いがある。最善を尽くす。UFCには感謝している」と記し、復帰を認めている。

 

 現地での報道によると、ミルコはUFCと複数試合契約を結んだ。ライバル団体の「ベラトール」もミルコ獲得に動いていたが、資金力のあるUFCはそれをはるかに上回る好条件で“強奪”したという。

 

 一方、現役王者の移籍にIGF関係者は大慌てとなった。総帥のアントニオ猪木氏(71)は、英国から帰国したばかりとあって「俺は分からない。もっと詳しい人に聞いてくれ」と言葉を濁したが、ベルトの処遇については「返上かな」と突き放したように示唆した。

 

 ただ、宇田川強エグゼクティブ・ディレクター(ED)は「まだ連絡がついていないので、本人の意向が分からない」とした上で「ミルコが『返上しない』と言えば、こちらから無理に返上を求めることはしない。UFCで防衛戦をするかもしれない。こっちからUFCに挑戦者を送り込んだっていい」と強弁。言外に混乱ぶりを露呈させていた。

 

 とはいえ、IGFにはかつて新日プロからIWGPベルトを“持ち逃げ”したブロック・レスナー(37)を旗揚げ戦に参戦させた前歴がある。宇田川EDの言い分も一理あるのかもしれない。

 

 同ED以上に動揺していそうなのが、前IGF王者の石井だ。昨年8月大会で、流血によるドクターストップでミルコにベルトを明け渡すと、リベンジ戦となった昨年大みそか大会ではパンチのラッシュでTKO負け。連敗の屈辱を晴らすべく、3度目の対決に向け始動したばかりだった。

 

 もちろん、UFCと契約しながらIGFに参戦しているジョシュ・バーネット(37)のような例もある。「プロレスルールによる第3戦」の可能性もゼロではないが、UFCは選手への“縛り”が厳しい。現状では、UFCとの契約終了まで総合格闘技ルールによる“再リベンジ戦”は困難とみられる。石井にとっては恩師の斉藤仁氏(享年54)の訃報に続くショックなニュースとなってしまった。

関連タグ: