WNCの東京・新宿フェイス大会(27日)で、練習生だった吉村はるか(32)が、デビュー戦にして引退試合という超異例マッチを敢行した。

 2年前に入門した吉村は、春から米国・ニューヨークで会社員として働くことが決定。この日はプロレス人生にケジメをつけるべく同年齢(?)のリン・バイロン(32)と対戦した。柔道や総合格闘技で培ったグラウンド技術を見せつけたが、リンの月面水爆で3カウントを奪われ、試合時間8分49秒がそっくりそのままレスラーとしてのキャリアとなった。

 前代未聞の一戦の後には、リング上で引退10カウントに代わり「新たな人生のスタート」を告げるゴングが1回だけ鳴らされた。吉村は「こういう場を設けていただいて幸せ者。悔いなく終われました。プロレスからは生きざまを大切にして生きることを学びました」と晴れやかな表情を浮かべた。