【K―1】武尊の新章 22日「K’FESTA.3」で頂上決戦

2020年03月13日 16時35分

スパーリングにも熱が入る武尊
 待ち望んだビッグマッチが迫ってきた。武尊が過去2大会で、ともにKO勝利を収めたK’FESTAだ。今回は自身のK―1スーパーフェザー級王座とブアフフのISKA王座がかかるダブル王座戦が用意され、「KOでしっかり締めて勝ちたい!」と語気を強めた。
 
 悪夢の2019年を払拭するための戦いでもある。昨年3月のヨーキッサダー・ユッタチョンブリー戦で右拳の腱を断裂。手術を受けて約4か月間、パンチを打てずリハビリの日々を過ごした。11月の村越優汰戦で復帰を果たすも、完全復調とはほど遠い判定勝利だった。
 
「動けない時期が長かった上に、復帰してからも体は思い通り動かないし、筋力も落ちて…。パンチを打っても『乗らないな』っていうのがあって、好きなことを楽しんでいる感覚がなかった」と振り返る。焦る気持ちから負のスパイラルに陥り、格闘技人生についても考えるようになった。
「完全体で試合ができないなら辞めたいっていう気持ちになった。運動能力は30歳くらいまでしか伸びないっていうのもあって、成長できないなら終わりだとも思ったし。それで(現役は)あと1年くらいかなって」
 
 しかし今年に入り、考えを改めた。きっかけは1月の米国キャンプからボクシングなど他ジャンルの技術を積極的に吸収し、ファイターとしての幅を広げられたことだった。「運動能力より、技術強化に注力したら一気に成長したんです。縦じゃなくて、横幅が広がったみたいな感覚。最近、実際にそれが動きとしても出てくるようになって『まだ伸びるじゃん。それならもっと戦いたい』って思った」と明かす。
 
 特に進化を実感したのが、フィニッシャーが増えた点だ。「今は右拳以外でも倒せるっていう自信がある。だから右拳も負担が減って、調子がどんどん良くなっています。今回は久々に楽しんで戦えるかな。楽しんで試合ができるのはいつ以来か?
 
 もしかしたら(17年4月の)ビクトー・サラビア戦以来かもしれないです」と笑顔をのぞかせた。
 
 今大会は、新型コロナウイルスの脅威が迫るなかで開催される。「みんなの元気がなくなってる時だからこそ、見に来るお客さんやテレビで見てくれるお客さんにパワーを届けたい」。新章に突入したエースが、K―1を明るい未来に導く。