格闘家・渡辺華奈「目標は柔道時代と同じ世界一、そして挫折した人に元気与えたい」

2019年05月09日 16時30分

鍛え上げた肉体美が自慢の渡辺

【リングを彩る魅惑の女子ファイター】挫折を乗り越え、女子格闘技界の中心になろうとしているファイターがいる。「RIZIN」や「DEEP JEWELS」を主戦場とする渡辺華奈(30)だ。

 総合格闘技(MMA)デビューは2017年12月。当時29歳と、格闘家として遅めだった。それまでは柔道一筋。7歳の時に護身のために始めるや、めきめきと頭角を現し「中学2年の時、当時全国3位の選手に勝って。『私、いけるかも』って勘違いして(笑い)、本気になりました」。五輪出場と世界一を目指して東海大、JR東日本と進み、全日本強化指定選手にも選ばれた。

 しかし夢はかなわず、16年末にコーチ転向を打診された。事実上の戦力外通告だった。「年齢的にもベテランになり始めていて、会社の戦力になれていなくて…。しょうがないって思いました」と振り返る。一度はコーチに就任したものの、すぐに一念発起。「コーチをしているうちに『もう一回、挑戦したいな』と思って。後悔するのがすごく嫌で」とMMAの世界に飛び込んだ。

 そこで才能が開花した。デビューから負け知らず、引き分けをはさんで重ねた連勝は「RIZIN.15」(4月21日)のヤスティナ・ハバ(ポーランド)戦で「7」まで伸びた。今では「どっちが向いているか? 柔道は結構、頭打ちになっていたのでMMAかな」と語る。

 目標は柔道時代から変わらず「世界一」。しかしそれだけではない。「挫折した人間なので、同じような境遇の人に元気を与えたい。『渡辺も頑張って試合して結果を出してるから、自分も頑張ろうかな』って」

 生活の全てを格闘技にささげている。週6日のトレーニングを課しながら、唯一のオフもジムで体を動かすストイックさの持ち主だ。2つに増えた目標を達成するため、まだまだ連勝街道を歩み続ける。