2011年に興行収入4億6000万台湾ドル(約17億円)の大ヒットを記録した台湾映画「あの頃、君を追いかけた」(2018年秋公開予定)が日本でリメークされ、主演の山田裕貴(27)、ヒロインの乃木坂46・齋藤飛鳥(19)が25日、オリジナル版舞台である台湾の同じロケ地で撮影を行い、クランクアップした。

 台湾の人気作家、ギデンズ・コー氏(39)が自伝的小説を映画化したオリジナル作品。舞台を日本に移した日本版は、時代も1994年から2000年代に置き換え、男子高校生・水島浩介(山田)と、優等生・早瀬真愛(齋藤)のラブストーリーが展開される。

 台湾版に登場した新北市の平渓老街や菁桐駅で撮影。日本版でも台湾版の名場面が再現された。

 現地では、山田、齋藤、長谷川康夫監督(64)の記者会見を実施。日本の報道陣のほか、台湾メディアも20社50人が詰め掛けた。

 会見で、山田は「台湾版は僕の大好きな映画の一本。そのすばらしい物語のリメークなので、リスペクトし、オマージュを捧げている場面も多々ありますが、一方でそこまで意識せず、齋藤飛鳥ちゃんと僕だからできる真愛と浩介を大事にしようと模索しました」と撮影を振り返った。

 台湾メディアから「台湾版にある、家の中で裸で過ごすシーン、キスシーンは?」と質問が飛ぶと、山田は「鍛えた肉体をアピールするというより、拳法が好きな普通の高校生男子の肉体的リアリティーを求めてみました。キスシーンは内緒です! 僕の裸も、キスシーンも映画を見てのお楽しみに」と笑わせた。

 また、齋藤は「真愛に選んでいただいた時、どうして私なんだろうと思いました。乃木坂46のメンバーだったら、より取り見取りなのに…」と謙遜しながらも「撮影が終わってしまう今は少し寂しいです。乃木坂46から一定の期間離れて、他のことに関わったこともそうだし、撮影スタッフさんに娘のように接していただいたことも新鮮でした」と話した。

 今作が齋藤は初の映画出演。「今後も女優業を?」と聞かれると、齋藤は「お芝居の楽しさは分かりましたが、そんなことを言えるレベルではないので…。でも、これからも挑戦していければいいなと思います」と前向きに語った。

 昨年12月にモデルとしてイベントに参加して以来、2度目の訪台。台湾の印象について、「“優しい”ですね。会見で言葉が通じなくても話していることを笑顔で聞いていてくださったり、今日のためにいろいろ調べてきてくださったり」と温かさに感謝した。

 恋愛映画に出演した気持ちを問われると、齋藤は「映画が好きですけど、恋愛ものを見る習慣が本当になくて、最初は大丈夫かなと心配でした。でも、この映画を演じて嫌な感じのしない恋愛ものもあるんだな、と。これからは恋愛ものも見てみたいと思います」と笑顔を見せた。