人気アイドルグループ・日向坂46のドキュメンタリー映画「希望と絶望」が8日に公開される。かねて目標にし、3月末に実現した東京ドーム公演までの道のりについて、開催発表から約2年間を追った本作。本紙は2期生の金村美玖(かねむら・みく=19)、河田陽菜(かわた・ひな=20)、3期生の上村ひなの(かみむら・ひなの=18)にインタビュー。コロナ禍の葛藤、グループの新たな夢に迫った――。

 ――明るいイメージが強い日向坂46だが、映画ではコロナ禍の葛藤も描かれている

 上村 タイトルにもある通り、表に見えている希望的な明るい部分だけでなく、裏側にはちょっと絶望があったり、普段は表に出ないようなことも描かれてる作品になっています。私たちのいろいろな気持ちを感じ取ってもらえたら。

 金村 コロナ禍の自粛期間で体力が落ちて、ライブ復帰したときは「もうアイドルができないんじゃないか…」と思うくらい、踊るのも限界だった。葛藤を抱いたメンバーの普段は見せない感情も、全部リアルに映してくださっている。作品を見てライブの姿を見てもらえたら、苦しんだ経験が糧になってると感じていただけると思います。

 河田 一人ひとりの葛藤や考えてることをファンの方が知って、アイドルも人間なんだなっていうのを感じていただけるのかなとも思います。

 ――日向坂46がブレークしたタイミングにコロナ禍が重なった。支えになったものは

 河田 ライブが無観客になって、握手会もなくなって。当たり前だったことができないことに落ち込むことはあったんですけど、〝おひさま(ファンの総称)〟の皆さんがファンレターやメッセージなどで私たちに伝えようとしてくださって。私たちもパワーをもらってきたし、本当に優しいなって思いました。

 金村 私たちとおひさまの関係性がより深まった期間でもあったのかなと思いますね。

 上村 家にいる時間に悩みつつも〝自分のことを見つめ直したよ〟と言うメンバーもすごく多いんです。自分の長所を磨く時間にできた面もあったのかな。つらい期間ではあったんですけど、いま考えると私たちにとって、プラスになった部分も多かったんじゃないかなと思います。

 ――念願だった東京ドーム公演を実現したことで、次の目標が見えづらくなっているんじゃ…

 金村 いえ! 東京ドームを終えても、まだまだこれからだと思っています。それに濱岸ひよりがステージに立っていない(新型コロナに感染して欠席)。メンバー全員で立つことが一つの目標だったので、リベンジしたい。もっと大人数のおひさまが集まっても怒られないような世界になったら、握手会とかも復活できたらいいなって。いっぱいいっぱいみんなで楽しい幸せな空間を共有したいです。

 ――具体的にやってみたいことは

 上村 日本中のおひさまの皆さんに会いに行って、感謝を伝えたい。北海道とか今まで行ったことのない場所全部…47都道府県を回るツアーとかできたら。

 河田 海外でもライブやりたいです! でも、言葉が分からないので勉強したいな(笑い)。みんなで海外に行けたらいいですね。でも金村は私よりも、より一層思いが強いので(笑い)。

 金村 ハワイに行きたいです。みんなで波打ち際を走りたい! (冠番組で共演する)オードリーさんと一緒にバカンスをする…なんて楽しそうな旅なんでしょう。オードリーさんのスケジュールはキチキチだと思うんですけど、憧れます。それにドームは東京だけじゃない。去年はアリーナツアーだったので、その規模をもう一つ大きくできたら、私たちももうひと段階ステップアップできるのかなと思います。

 ☆かねむら・みく 2002年9月10日生まれ。埼玉県出身。17年8月にけやき坂46(現・日向坂46)の2期生として加入。昨年10月発売の6thシングル「ってか」で、初のセンターを務めた。

 ☆かわた・ひな 2001年7月23日生まれ。山口県出身。けやき坂46(現・日向坂46)の2期生として加入。今年3月に1st写真集「思い出の順番」を発売。

 ☆かみむら・ひなの 2004年4月12日生まれ。東京都出身。18年8月「坂道合同オーディション」合格し、同11月に3期生としてけやき坂46(現・日向坂46)に加入。グループ最年少。