人気アイドルグループ・櫻坂46と日向坂46が11日、山梨の富士急ハイランド・コニファーフォレストで初の合同野外ライブを開催した。元々は「欅(けやき)」が付いた姉妹グループで、改名を経験した両者。結束を深めたことで、欅坂46を乗り超えることができたようだ。

 9日から11日まで「W―KEYAKI FES.2021」と題し、初日は櫻坂46、2日目は日向坂46が単独ライブを開催。そして、最終日にあたる11日に初の合同ライブが実現。両グループ総勢46人のメンバーが出演し、全23曲を披露した。

 絶対的センター・平手友梨奈の電撃脱退もあり、昨年10月に改名してリスタートした櫻坂46。一方、日向坂46は「けやき坂46(ひらがなけやき)」として16年5月に結成。欅坂46の二軍的存在として長い下積みを経て、19年2月に改名した。

 両グループはすでに現在名でNHK紅白歌合戦に出場するなど、人気は衰えない。今回のライブ会場は、欅坂46が「欅共和国」と題して毎年フェスを行ってきた〝聖地〟。関係者は「1本の欅から生まれ、それぞれ自分たちの坂を駆け上がっている2グループが、お互いの成長を称えあう場として、開催することとなりました」と説明する。

 昨年はコロナ禍で行われなかったが、17年と18年は「けやき坂46」も出演。日向坂キャプテンの佐々木久美は「3年前は〝出させていただいてる〟気持ちでやっていた。でも、方向性は違うグループだけど、坂道グループとしてステージに一緒に立たせていただけたことは本当にありがたい」と話せば、櫻坂キャプテンの菅井友香は「お互い改名したけど、こうやって一緒の時間を過ごせた。つらい時期や大変なこともあったと思うけど、乗り越えてみんなで集まれて、本当に感無量です」としみじみと語った。

「けやき坂時代、表立った活動をしない時期もあり、佐々木らメンバーは『私たち、必要ある?』と二軍扱いに悩む日々を過ごしてきた。一方、欅坂も平手の電撃脱退などがあり、解散まで危惧される事態となった。お互いが苦難を乗り越えたから、合同ライブが実現できた。〝欅坂46の呪縛を乗り越えた〟とも言える」(芸能プロ関係者)

〝長女〟乃木坂46は1期生の卒業が続き、世代交代の真っ最中。〝坂道グループ〟の勢いを止めないためにも、櫻坂46や日向坂46にかかる期待は大きい。

 ライブを終え、菅井が「切磋琢磨しながらいい関係を築いていきたい」と誓えば、佐々木も「これからもっともっとお互いに高みを目指していきたい」と力を込めた。

 両グループの結束力を見れば、今後は乃木坂46を引っ張っていく存在になるかもしれない。