昨年から1期生を中心に10人以上が卒業した人気アイドルグループ「乃木坂46」。そんな中で3期生、4期生が東京・代々木第一体育館で26日、27日の2日間にわたって単独公演を開催し、計2万人を動員した。抜群の知名度を誇る白石麻衣(27)ら1、2期生が不在にもかかわらず、チケット応募数は両日とも10万にも上り、倍率10倍になった。

 26日の公演では、来年2月21日から24日まで愛知・ナゴヤドームで「デビュー8周年記念バースデーライブ」開催を発表。“卒業ラッシュ”に不安を抱くファンを安心させるように、今年も「NHK紅白歌合戦」への出場が決定し、「日本レコード大賞」も3連覇を視野に入れている。

 27日の公演最後には3期生・梅澤美波(20)が「私たちはもっともっと強く、そして頼ってもらえるように大きく成長していかないといけない」と決意を明かし、温かい拍手が送られた。

 世代交代が叫ばれる過渡期の中で3、4期生にかかる期待が大きい半面、ある不安も顔をのぞかせる。現在の勢いを持続させるために“国民的アイドルグループ症候群”を克服しなければならない。どういうことかというと――。

「昨年加入したばかりの4期生がそうですが、新しいメンバーはすでに乃木坂46が人気グループに上り詰めた後に加入している。『乃木坂46に入ること』が目標や夢になっていて、いきなり何万人規模の会場でライブしたり、様々なメディアに露出している。どうしてもハングリー精神が稀薄になる傾向がある」(音楽関係者)

 これはかつてレコ大2連覇を達成した“公式ライバル”AKB48が今も直面している課題だ。

「AKBも多くの若手メンバーが次世代スターに期待されながら、脅かすような存在にまではなれなかった。乃木坂もその課題と闘うことになるが、メンバーもスタッフも状況を理解し、いろいろと考えている」(前同)

 3、4期生から世代交代を印象づけるスターは現れるか。