野球の独立リーグ・BC栃木に入団したお笑いコンビ・ティモンディの高岸宏行(29)が14日に、公式戦・BC埼玉戦でプロ初登板初先発。2回52球を投げて2安打5四球の3失点とホロ苦デビューに終わった。

 スタンドに集まった多くのファンから大きな拍手で出迎えられると、SMAPの「世界に一つだけの花」を登場曲にマウンドへ。マウンド上で白球を強く握りしめて「行ける!」と絶叫し、スイッチを入れた。

 気合こそ十分だったが、初のプロの舞台に緊張感もあったか。初回は先頭・金子に137キロの直球を内野ゴロにされると、続く樋口が放った4―6―3の併殺コースへの打球を二塁手が悪送球し、無死一、二塁と序盤からピンチ到来。

 その後は元楽天の片山をこの日最速となる140キロの直球で併殺打に打ち取って難を逃れたかに思えたが、4番・フェルナンドの打席で初球・115キロの変化球を暴投してしまい、その間に三走の生還を許した。

 それでも初回は最少失点で切り抜けたが、2回は制球難に苦しむイニングに…。先頭の青木に甘く入った136キロの直球をとらえられ左中間への先制ソロとされると、まさかの被弾した高岸本人が笑顔で打者を祝福。「すごい!」と大声で驚嘆すると青木も思わず苦笑いで、スタンドのファンからも笑い声が漏れた。

 立て直しを図りたいところだったがその後も一筋縄ではいかず、3連続四球など二死一、二塁とすると、先ほどは抑えた片山に適時打を浴びてさらに1点を失い、この回計2失点となった。

 課題を残すデビュー戦となったが、ユニフォームやタオルなどの「高岸グッズ」を持ったファンなどからは暑さに負けず力強いエールが送られた1日だった。