
政治と宗教団体の関係がクローズアップされている。政治が宗教団体を切り離せないのは、やはりその集票力による。先日の参院選でも、某宗教団体の意向を受けた芸能人が陰ながら票集めに動いていた。
「お元気ですか?すみません!こんなメールで。もしも。行かれてたり、決まっていたら、思いっきりスルーしてください!実はこの人を応援してまして良かったら参考にしてもらえると嬉しいです」
参院選中、ある芸能関係者のSNSにこんなDM(ダイレクトメール)が届いた。送り主はミュージシャンA。立て続けに「暑い日が続いています。くれぐれも熱中症には気をつけてご自愛ください」という文言とともに、ユーチューブのURLも送られてきた。
「『応援? Aさんがプロデュースしているアーティストさんとかかな?』と思い、そのリンクを開いたら違った」(前同)。そのユーチューブ動画は、某宗教団体が支援している政党公認候補者の政見放送だった。
一昔前は電話でお願いというのが主流だったが、それが現在はSNSのDMとなった。前出関係者は「昔と違って、今はいろんなSNSで人とやりとりできるから便利だけど、投票のお願いまでDMで来るのは逆に面倒くさい。AさんはこのDMを、いろんなフォロワーに送ってるんだろうね。ホントお疲れさまです」と、その労をねぎらう。
この関係者は「Aさんと接点はほとんどなく、たぶん会ったこともない」というので投票にも行かなかったが、仮にタレントがファンにDMで投票を依頼したら、お願いを聞くファンもいるだろう。
熱心な信者に支えられている宗教団体は、抜群の集票力を源泉に政界で存在感を発揮している。
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