女優・山口乃々華(24)、奥村佳恵(33)、俳優の和田琢磨(36)が28日、大阪市内でミュージカル「SERI~ひとつのいのち」の取材会に登場した。

 両眼の眼球がなく、知的障害を抱えた娘・千璃を授かった夫婦が、「この子と生きていこう」と決意し、娘とともに難題に立ち向かう物語。異国の地で働くキャリアウーマン・倉本美香氏の「未完の贈り物」が原作となっている。

 ミュージカル初主演となる山口は、物語について「本を読んでいるうちに落ち込んでいく瞬間があって、どうすればいいんだろうと思ったんですけど、みんなで力を合わせて向き合って障害と共に生きていく両親の愛があった。この家族となら、私も千璃として生きたいなと思った」と語った。

 自身の祖父も目が見えなかったことを明かし、「身近にあり過ぎて、祖父に聞くことができなかった」と振り返りながら、「障害と生きていくというのはどういうことなのかということを、今回はしっかり向き合って学べる機会。知ってる風だったことを、より深く知ってもらいたい。不自由なことに気づけていけたら」と意気込んだ。

 千璃は「実体」と「魂」の2つのパートがあり、一人二役のような状態になるが、「セリフがほぼなく、歌も少ない。ほぼ身体表現なので、今までやってきたダンスとかを生かしたい。千璃ちゃんらしく豊かに演じられたらいい。とてもチャレンジングです。今まではヒップホップとかガツガツ踊るものだったので、今回、コンテンポラリーとかジャズバレエを基本にした表現したい」と、「E―girls」時代に培った表現力を披露するつもりだ。

 東京公演(博品館劇場)は10月6~16日、大阪公演(松下IMPホール)は同22~23日に行われる。