前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏が10日、「ABEMA的ニュースショー」(ABEMA TV)に出演。安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件についてコメントした。

 舛添氏は「こんなことが日本で起こっていいのかと。私は第1次安倍内閣の閣僚でしたし、それから都知事として国と東京都の関係を調整しないといけないんで、しょっちゅう官邸にも行ってましたので、(安倍元首相と)一緒に仕事した。そういう政治家が凶弾に倒れるっていうのはものすごいショックですね。本当に痛恨の極みというか」と悲痛な表情。

 また問題となっている警備体制については「私は現場にいたわけじゃないから、つまびらかに全部抑えているわけじゃないですけど」と前置きし「動画とか写真がたくさん(ネットに)流れましたね。最初私がすぐ『なんだこの警備は?』と思ったのは、私が大臣のときももちろんSPに守られてた。SPっていうのは、『あなたの盾になって命を守ります』というので、鉄砲が飛んで来たら自分が鉄砲の上に来て警護する対象を守らないといけない」「1人は必ず(警護対象者の)そばにいるんです。1発目が聞こえたらバッと倒してやるとか(をしていない)。それから(容疑者が)歩いて来てるのに不審者だと思って止める人が1人もいないってのは、信じがたいんです、見てて」と語気を強めた。

 さらに「安倍さんの背後を見てる警察官の姿が見えなかったんですね。そういう警備ってありうるのか? 私は完全に警備の失敗だと(思う)。明確です。結果ですから。盾になって命を守るのがSPなので。それでああいう動きをしたら不審者だと思って止めないといけない」と指摘し「私がずっと何年も警護対象でSPに守られてきた立場から言うと、ちょっとおかしい」と疑問を投げかけた。