結成25周年を迎えた5人組の世界的ロックバンド「DIR EN GREY」(ディル・アン・グレイ)は今月15日、約3年9か月ぶりとなる11枚目の新アルバム「PHALARIS」(ファラリス)をリリースした。リーダー・薫は「10年後もDIRといったら『PHALARIS』と言われるぐらいの凝縮したものを作りたかった」と語るとともに、25年のバンド活動を振り返った。

 ――3年9か月ぶりの新アルバム「PHALARIS」をリリースした

 薫 一番初めにどういうアルバム作りたいかなって思った時に「宝箱みたいな、いろんなものが詰まってるもの」にしたいなっていうイメージがあったんですね。それなので聴いた人に「楽しかった」と思ってもらえるのはうれしいことですね。

 ――どういうことを意識してアルバムを制作した?

 薫 言うなら「自分が、DIRが、ドスッと存在しているもの」。今回は特に10年後とかに、「DIRといえばどの作品?」って言われたら今作と言われるような、凝縮されたものを作りたいなと思っていました。

 ――いつから制作スタート?

 薫 前作発売直後からです。未完成の曲もたくさんある状態で昨年末ぐらいに「そろそろ曲を選んで録音を始めるか」という感じ。年明けから録音開始して、そのあたりから「アルバムを本格的に仕上げていく」っていうモードになりました。最後の曲が決まったのは3月ぐらいです。

 ――ギリギリですね!?

 薫 1曲目の「Schadenfreude」が最後にできたんですが、それを「1曲目にするぞ」っていう気持ちで作って。その曲を仕上げ始めているぐらいから自分の中ではアルバムの全体像が見えてきました。

 ――25周年を振り返って

 薫 25年やってきたっていう自覚はあんまりないです。簡単な年数じゃないのはわかってるんですけど、その時その時を必死でやってきたら、いつの間にかという感覚です。気が付いたら25年だったのかな、と。

 ――メンバーチェンジなしに25年続くバンドは珍しい

 薫 とにかくライブして、アルバム作って、ライブして作って。それしかしてない25年なんで。長く続けられるなら続けられるバンドでいたいなとは思ってました。「継続してることにもパワーがある」というか。やっぱり「DIRでしかない存在感」というか、音、ライブ、見た目も含めて「DIRでしかないもの」というのが、かけがえのないものだっていうのはメンバーも自覚していて。その中で責任を持って続けています。

 ――ファンに

 薫 もう感謝しかないです本当に。バンドを続けたくても、見てくれる、聴いてくれる人たちがいてくれるからこそ、こうやって自由にわがままに曲を作ってライブできるわけなんで。バンド25周年にしてサブスクを初解禁しました。このインタビューを見て、DIRが気になる人、昔好きだったなっていう人、今回のアルバムはいろんな世代の人にも、楽しんでもらえるんじゃないかなと思ってるので、ぜひ聴いていただきたいと思っています。(このインタビューの完全版を東スポnoteで掲載予定です)