メーガン妃が王室時代、側近の職員らに対していじめがあったとされる問題で、英王室の調査報告書がこのほどまとめられたが、当初の発表通り非公開となった。この判断に調査協力者の中からは「問題が葬り去られた」として不満を示す声も上がっている。

 英紙タイムズによると、バッキンガム宮殿関係者は「調査により、王室人事部は〝方針〟や〝手続き〟の見直しを余儀なくされた」と述べるにとどまり、女王が個人的に費用を負担し、独立した法律事務所が行ったこの調査は「非常に機密性が高いため、報告書は公開されない」とした。

 具体的な理由について同関係者は「調査協力者のプライバシーを保護するためと、サセックス公爵家(ヘンリー王子夫妻)と王室との関係をこれ以上こじらせないため」だとしている。

 調査が非公開にされたことで、調査協力者らの中には「これでは真実が明かされまい」として、不満を漏らす人たちもいるいう。

 いじめ問題は、同紙の日曜版サンデー・タイムズによる昨年3月の報道がきっかけで発覚。それによると2018年10月、当時、ヘンリー王子&メーガン妃の報道官だったジェイソン・クナウフ氏は同妃によるいじめが原因で、側近だった職員2人が退職に追いやられたと王室側に報告し、改善を求めた。

 この報道ついて、メーガン妃は広報担当者を通じて、「自分もいじめの標的になったものとして、この人格攻撃を悲しく思う」と声明を発表し、報道を否定した。

 一方、王室側は問題発覚後すぐに調査を開始したことを明らかにし、「職場でのいじめが断じて許されない」との声明を発表した。

 この問題について英紙デーリー・メールは「聞き取り調査に協力したのは4~5人」だとし、サセックス公爵家には当時約25人の職員が勤務しており、その多くがメーガン妃によるいじめを目撃していた可能性があると報じていた。