世界的ギタリストのジェフ・ベックと人気俳優のジョニー・デップが共演したスタジオアルバム「18」が、7月15日に全世界同時リリースされることが、9日(日本時間10日)に公式発表された。全13曲入りで「ジェフ・ベック・アンド・ジョニー・デップ」名義でリリースされる。

 アルバムにはデップのオリジナル曲2作品のほか、古今東西のロックやR&Bの名曲のカバーバージョンが収録されており、ジョン・レノンの「アイソレーション(孤独)」、ビーチ・ボーイズの名作「ペット・サウンズ」からは「ドント・トーク」「キャロライン・ノー」、、モータウン・レーベルからはミラクルズ「ウー・ベイビー・ベイビー」とマーヴィン・ゲイ「ホワッツ・ゴーイン・オン」、アヴンギャルドなところでは1960年代末のニューヨークを代表するヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「毛皮の女」、ニューウエーヴ全盛期に異彩を放ったキリング・ジョークのザ・デス&リザレクション・ショウ」などが収録されている。

 デップのオリジナル曲「ミス・ヘディ・ラマーに捧げる歌」は先行シングルとして現在、ミュージック・ビデオが公開されている。

 ベックとデップの付き合いは6年に及び、デップの作曲能力と音楽に対する姿勢を高く評価したベックはアルバムの制作を提案し、19年からトラックの制作を開始。20年にはジョンの「アイソレーション」を発表した。

 ベックはアルバムタイトルについて「ジョニーと俺が一緒にプレイしたとき、俺たちの中にあった若々しさに満ちたスピリットとクリエイティヴィティに火がついたんだ。まるで18歳の時に戻ったみたいだってよく冗談を言い合っていたから、そのままタイトルにすることにしたのさ」とコメントしている。

 また、アルバムジャケットのイラストはベックの妻・サンドラが担当。18歳時のベックとデップが、白いTシャツ姿で向かい合う光景が、渋いモノトーンで描かれている。