2月に死去した元東京都知事で作家の石原慎太郎氏の「お別れの会」が9日に都内で開催されている。長男の伸晃氏ら4兄弟が開会直前に胸中を明かした。

 祭壇は青と白の花が飾られ、まるで海のよう。会場には石原氏の書斎とアトリエをイメージしたディスプレーに著作の数々が飾られるなどしていた。

 伸晃氏は「父は闘病生活をしていたので『いつかは』という思いを持っていたが、母が追っかけて逝ってしまい、一段と心の中に穴が開いた気持でいました。そんななか弟たちやこれまで縁のあった方々が努力していただき、お別れの会ができることに心から感謝申し上げます」と語った。

 次男の良純氏は「父が亡くなりまして応援してくれた皆様にお別れする時間をちゃんと作らないといけない。参列される皆様に石原慎太郎と同じ時代を共に戦ったという思いを抱いて、『お疲れさま』と言っていただいて、短い時間ですが楽しんでいただければ幸いです」と期待した。

 三男の宏高氏も「良純の言う通り、来られた方々が楽しんで父を見送っていただければと思います」と話し、会場の装飾に関わった四男の延啓氏は「政治家・石原慎太郎以外の作家、あるいは人間としての石原慎太郎を少しでも見ていただきたい」とコメントした。