お笑いコンビ「メイプル超合金」のカズレーザーが3日、「めざまし8」(フジテレビ系)に出演し、国税局職員らによる給付金詐欺について言及した。

 警視庁に詐欺容疑で逮捕されたのは東京国税局鶴見税務署職員の塚本晃平容疑者(24)、会社員の佐藤凛果(22)、東京国税局の元職員、証券会社元社員、大学生ら計7人。高校生・大学生ら計約200人を個人事業主に仕立て、計約2億円を不正受給し、名義貸しした学生らには「暗号資産に投資すれば個人事業主になるので給付金を申請できる。給付金はビットコインに投資して2倍にする。新たに申請者を紹介すればボーナスを渡す」などといい、手数料なども渡していなかったという。

 申請者1人につき不正給付された100万円は20万円が詐欺グループ内で分配され、80万円がビットコインに投資されたとみられ、計2億円の8割はドバイに逃亡した主犯格の30代の男が握っているとみられる。

 フジテレビ解説委員の風間晋氏は「学生たちにとっては実際にお金を手にしていればあれ、本当にもらってよかったのかなと思ったと思う。ところが、これは投資に回します、しかも話題の暗号資産ですから、学生にとっては元手ゼロで暗号資産に投資ができる。これは響いてくるやり方だと思う」と学生側の心境を推測。

 カズレーザーは「難しいのが学生の手元には1円も残っていないということ。そういう報道の仕方をすると、被害者側、利益を得ていないという感じになるが、学生もそこまでバカじゃないと思う。僕らが学生の時もマルチだったり、儲かるよという話に乗って、儲けるヤツもいれば、スッテンテンになるヤツもいたんですけど、ちょっと調べれば給付金については簡単にわかることなので、あれ、これおかしいなと気付く人も必ずいたと思う。申請の段階で前年度の確定申告を出すが、学生の場合、確定申告をしていない人がほとんどなので、それ(ビットコイン)を買えるというのはおかしいじゃんと思えるはず。だから、学生側が被害者と伝えるのは早いんじゃないかと思う。加害者でも被害者でもない感じで伝えないとおかしくないかなとは思う。学生がどんな認識だったのかわからない。だまされたら仕方ないという報道の仕方はおかしいと思う」と独自の見方を示した。

 給付した中小企業庁によると、不正受給した学生らも逮捕される可能性があるという。