日本人最多26個のギネス世界記録を持つ、お笑い芸人・チェリー吉武(41)が、妻でお笑いコンビ「たんぽぽ」白鳥久美子(40)所属のホリプロコムと1日付で業務提携を結んだことが1日、発表された。

 ホリプロコムの公式ツイッターはこの日、「この度、ギネス世界記録芸人で、たんぽぽ白鳥の旦那様でもあるチェリー吉武が、弊社と業務提携を結びましたことをお知らせいたします。応援よろしくお願い致します」と報告。チェリーも、自身のブログで「6月1日からホリプロコムさんの業務提携で拾ってもらえることになりました」とし、「ぜひお仕事依頼はホリプロコムさんへ 引き続きどうぞよろしくおねがいします」とつづった。

 イギリスBBCの子ども番組(2013年から19年)から海外人気に火が付いたチェリー。19年に「ニューズウィーク日本版」で「世界が尊敬する日本人100」に選ばれ、昨年6月に米有名オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」、同9月にフランス版「ゴッド・タレント」ともいえる人気番組にも出演してきた。

 今年2月にも記録保持者が集結したイタリアの番組「LO SHOW DEI RECORD」に出演。約1か月の出演で、6個もの世界記録を達成したが、チェリーは「実は…」と切り出し、舞台裏で契約違反が頻発したことを明かした。

 当初、対戦形式で世界記録に挑戦する予定だったが、相手のドイツ人ギネスホルダーが調整不足でまったく記録が伸びず。キレた番組サイドは、そのドイツ人ホルダーを〝更迭〟し、チェリーも挑んでいた「マスタードの一気飲み」などで対決したVTRがすべてお蔵入りになったという。

「次の収録までに調整して『絶対にギネス世界記録を取れ!』と厳命されて。『取らないとお前も更迭するぞ!』とプレッシャーをかけられながら、本番までに猛練習をしました。いつの間にか対決ではなく、1人での挑戦になり、僕がギネスを取れなかったらVTRもお蔵入りと言われて…。精神的にもかなり追い込まれましたね」(チェリー)

 それでもさすがは日本が誇るギネス野郎。十八番の「クルミ割り」をはじめ「水風船を口で割る」「箸で卵の黄身を割らずに運ぶ」「箸でドリンクコースターを掴む」など次々に大記録?を更新していった。

 もっともイタリアという国を象徴するいい加減な?テレビ制作現場に面を食らったとか。入念に交わした契約書もうやむやになり、楽屋などには弁当はなし。食事にりんごだけが置かれていたこともあった。

 極め付けは、わざわざ日本から持参したイタリアをイメージし、緑を基調とした衣装だ。

「楽屋を出ようとしたら、スタッフさんに慌てて止められて。『衣装がダメだ!』と言うから、理由を聞いたら『一番偉い監督が緑が嫌いだ』と。イタリアの国旗には緑が入ってるからなぜ?と思いました。たしかにスタッフはみんなグレーの服とかでしたけど…」

 番組用の道具が用意されていないことも頻発したが、「アイツがいけない」「お前だ」などと擦り付け合いがお決まりだったという。

 帰国の際、ホテルのチェックアウトでもサービス料で「50ユーロを払え!」と要求されたと語るチェリー。ホテル代などは番組持ちだったため、抵抗に抵抗を重ねて乗り切ったというが、「日本人が50ユーロ払うのか、スタッフらが賭けをしていた。空港までの車の中で、笑いながらそれを暴露されて…」。

 世界を股にかける男が「本当に忘れられないくらいイタリアはひどかったです」と苦笑いした。